不思議な和菓子 雲平 うんぺいって何?
雲平 うんぺい は「もちふわでシャリっ」としたおもしろい食感のお砂糖でできた和菓子です。
この雲平、秋田〜青森の辺りで売られている、ちょっと変わった和菓子です。
うず模様だったり、ごまが入って「雲」のような模様のものもあります。
雲平は道の駅とか野菜の直売所とかに行くと売られていたりします。(なせか町の中ではあまり見かけないような?気が。)
最初から切ってあって、「1切れ」で売られているものが多いのですが、おめでたい「お祝い用」の大きくてハッピーそうな大きなお魚のうんぺい(鯛?)とかもあるんですよ。
大きなものは、みんなでワイワイ集まって、楽しく切り分けて食べます。
〜 もくじ 〜
雲平うんぺいが食べたくて
雲平食べたいよ、うんぺい。 しかーし、交通費をかけて、遠路はるばる、おやつの雲平を買い求めに行くことはなかなかできません。法事とかないと、ね。
(雲平:たぶん一切れ150円〜200円くらい) 交通費:*万円
さてさて、この雲平、食べたことはあるのですが、「作る方法」がわかりません。
注:うんぺいは「買って食べるお菓子」です。
そもそも、雲平 うんぺいちゃん。マイナーすぎて、ネットでググって調べても「なかなか情報が出てきません」そうだよね、マイナーだよね。
おおっ、すばらしい! JAグループのHPに秋田なまはげ女性部さんの雲平のレシピがありました!

参考:秋田県「雲平(うんぺい)」 JA秋田なまはげ女性部
これを見て作ったら、雲平食べられるんじゃない??(通常運転)
今回はJAのレシピをベースにして、雲平を作ってみることにしましょう!
雲平の「粉がない」
雲平の粉は「お米の粉」から出来ているらしい。粉がないから、米粉でいけるかな?
ヨシ、とりあえず試作だ・・・
小麦粘土のようなものができてしまいました。
ちがうちがう、これじゃなーい。全く別モノになってしまいました。
大失敗です(見せられないよ)
「米粉じゃ、ダメなんですか・・・。」
これは・・・ダメっぽいです。「粉が、ちがう!!!」
雲平の粉を求めて
雲平粉(山科粉)。 粉を捜せど、雲平を作るための粉は、なかなか見つかりません。
そもそも、雲平を家で自作しようとする人なんて、この広い世の中にいるのでしょうか。(いや〜、たぶん、いないでしょうねー。)
和菓子屋さんと道の駅とかに作って卸してるばあちゃん以外、買わないでしょ、この粉。
OK、ないものは仕方がないので、調べて近そう?で、手に入りやすそうな「粉」をお取り寄せして代用します。

富澤商店「寒梅粉」(かんばいこ) 200g :561円 (税込)
和菓子を作るための粉です。
寒梅粉=糯米を蒸して餅生地を作り、更に煎餅状に焼き上げて製粉した物が寒梅粉です。(袋より)
なんだか、すんごく手間がかかっている粉ですね。やっぱり米粉とはぜんぜん違いますね、これ。
この粉があれば、落雁も作れちゃうらしいですよ、落雁!
鬼すだれ(生地を巻くすだれ)がない
鬼すだれ、伊達巻を巻く時に使う、でこぼこがある大きな「巻きす」です。
しかし、そんな道具を扱っている、オシャレな道具のお店は・・・近所にはありません。
ネット通販すると、無限の物欲の沼の底に引きずりこまれて沈んでしまうので、割り箸でインスタントに鬼すだれ風のものをDIY。工作して作ってみました。 あ、あるもので。
・・・買おうかな?と思ったんですけど、私、伊達巻焼かないし。次「いつ使うか?」まったく分からない。もしかしたら、もう二度と使わないかもしれないので。 か、買わないもん。
さぁ、雲平を作ろう!
雲平作り、ここからがスタートです。(前フリが大変長かった)
まず、雲平、このお菓子は・・・とにかく、砂糖の量がすんごいんです(語彙力)
口当たりがよくて、美味しいお菓子なのですが、「砂糖の塊を直で食べる」と思って下さい。
材料:砂糖+寒梅粉+水(あと着色用の色素:緑)
主成分=「砂糖」。「砂糖」を固めて作ります。

秋田スタイルを地でいくと、私の健康寿命があっという間に燃え尽きてしまいそうなので・・・元になるレシピの量をさらに減らして、削りまくってみました。
=元のレシピの1/5 くらい(限界に挑戦)この時点で砂糖「80%オフ」
(砂糖500g →100g ) 砂糖100gかぁ・・・。それでも食べたい。
ちなみに保健室の先生風に解説しますね。レシピ通りの砂糖500gというのは・・・1キロの四角いお砂糖の袋「半分」を一気にバサーっとボウルに入れ、それを固めておいしくいただくイメージになります。
平均的な成人だと、砂糖は1日:25gくらいが摂取の目安らしいので、500gで雲平を1本作ると、20日分(または20人分、1日)くらいの砂糖の量に相当します。(しかし、20日分、20切れにはならないですね。ぱくぱく。)
さすが雲平、すごいポテンシャルを秘めています。(糖)
病気やってる家族の人がいる家は要注意です。

寒梅粉に砂糖を混ぜて・・・
水を少し。ほんのチョットだけ入れてこねます。粉が違うと全然ちがーう!!

途中で生地を2色に分けます。(緑の生地を作ります。)

できあがった生地を延ばし、鬼すだれで巻いている(ようなイメージ)で巻いていきますよ。

今日は材料をオフにしまくっているせいで、生地の量があまりに少なすぎるので、巻いた生地のかたまりをミニハンバーグのような太い形にしています。(巻くとさらに小さくなるためです)

(普通にお寿司を巻く、普通の「巻きす」で丸っこく巻いて作ってもOKですよ)
割り箸を輪ゴムで止め、生地が落ち着くまでしばらく置いておきます。

できました。早速切り分けてみましょう。

完成、いざ、試食。

サイズは通常の1枚ものの雲平の1/3くらいのサイズ感でしょうか。ちっちゃいです。ミニミニです。
小さすぎて緑の生地の「巻きの配分」が甘かったため、雲平にあるはずの、なるとのような「うず模様」がありません。
蕗(ふき)の葉っぱみたいな形になっちゃいました。(まぁ。いいか!!)

それでは、いただきます。
もぐもぐ。
おおっ「もちふわでシャリっ!」ちゃんと雲平らしく出来ています。
雲平、出来ました!これが食べたかったんだ。
ここまで長かった。やったー!!
最後に
雲平、これは確実にコツが要るタイプのお菓子かもしれません。
1回(正確には2回)しか作っていないので、個人的な意見になりますが、難しいタイプのお菓子だと思います。作るのに失敗すると「砂糖のロスがとんでもない」です。(しかも何かに転用したり、途中で修正するのが難しい)
買って手に入る方は「買ってくる」と美味しくいただけると思います。(おいしいし、安いし。オススメ)
いやいや、それでも自分で作ってみたい!というチャレンジャーな方は「少量」でまずは「失敗してもいいや!」くらいの軽い気持ちで挑戦してみて下さいね。
材料の分量、知りたい方がいれば、声をかけて下さいね。
作ってみて、大丈夫そうなら「量を倍〜3倍くらい」にして巻くと大きな雲平ができますよ。 レッツトライ!